ページタイトル

整形外科

関節リウマチ

関節リウマチとは?

関節リウマチは、関節に炎症が起きて腫( は )れと痛みが生じ、進行すると関節の変形をおこし、日常生活に支障をきたすようになるばかりではなく、寿命をも縮める事につながる疾患です。
女性に多く、全人口の約 1 %に発症します。病気の原因がわかっているわけではありませんが、患者さんの免疫系 ( 細菌などから体を防御するシステム ) に異常がある事はよく知られています。
現在では、上記に対する研究が進み、早期発見と早期治療を行う事で進行が抑えられ、場合によっては治ってしまう事も夢ではなくなっているのです。

関節リウマチの症状

関節リウマチの症状には「 関節症状 」と「 関節以外の症状 」があります。

朝のこわばり
関節を動かし始めるときにこわばって動かしにくく、使っているうちに徐々に楽に動かせるようになります。朝起きた時が最も強いので、「 朝のこわばり 」 と呼ばれます。 
昼寝のあと、長い時間座ったあと動き出す時などにも同様の事が起こります。 
関節リウマチでは朝のこわばりの時間が長いほど病気が活動的であると言われています。 

関節の腫脹
関節リウマチでは、手指や手首の関節に痛みと腫れ ( 関節炎 ) がみられます。 
関節炎は手指の小関節だけでなく、膝や肘、肩など大関節にもみられ、だいたい左右対称にみられます。関節の症状は、天候や季節に影響を受けることもあり、雨が降る前など関節症状が強くなることがあります。 
進行すると尺側変位 ( 手指が小指の方に曲がる ) などの関節変形をきたします。 
また、首の骨 ( 頸椎 ) に変形がくると、頭痛やしびれ、脱力をきたすこともあります。 

関節外症状
微熱、倦怠感、食欲不振などをきたすことがあります。 
さらに、皮下結節 ( 肘や後頭部皮下のしこり ) 、貧血、肺の病気 ( 胸膜炎 ・ 肺線維症 ) 、心臓の病気 ( 心膜炎 ) 、目の病気 ( 強膜炎 ) 、神経障害などをきたすこともあります。

関節リウマチの診断

血液検査では、リウマトイド因子が関節リウマチ患者さんの約8割で陽性になりますが、早期の場合は陰性、また、他の慢性疾患やときに健康な人 ( 特に高齢者 ) でも陽性になることがあります。 

最近では抗CCP抗体を調べると陽性なら 95 %の確立で関節リウマチと診断できますが、陰性だからといって関節リウマチではないと断定できないので注意が必要です。 

 

血液検査の結果だけでなく、骨びらんと言われる骨が食いつぶされた状態が存在しないか、どこの関節にいくつ関節炎があるか、それは痛みを伴っているか、どれくらいの期間関節炎が続いているかなどを考え合わせて、関節リウマチの診断を行います。 

 

当院ではその他に、関節 MRI 検査や超音波検査などを利用して、早期診断に努めています。

関節リウマチの治療

関節リウマチに対する治療方法としましては、

①関節炎をお薬で抑える薬物療法 

②関節の可動域 ( 動く角度 ) を保つリハビリテーション 

③壊れてしまった関節の機能を取り戻すための手術療法 

の3種類に大きく分けられます。

薬物療法のご紹介

薬物療法には、副腎皮質ホルモン ・ 非ステロイド系抗炎症薬 ・ 抗リウマチ薬が用いられます。 
関節リウマチは、早期に診断して早く治療を開始するほどよく治る事がわかってきました。 
関節リウマチであることが分かったら、できるだけ早期に抗リウマチ薬を用いる事が勧められるようになってきました。

関節炎がなかなか治らない場合や、関節の破壊が進んでしまっていて、そのための痛みが強いときには、滑膜切除術、切除関節形成術、関節固定術または人工関節全置換術などの手術的治療を行うこともあります。

副腎皮質ホルモン
(ステロイド)
関節リウマチでは、少量のステロイド剤も用いられます。 
炎症を抑える作用が強く、効果も早いのでとても有用な薬ですが、副作用が問題になります。 
ステロイドの主な副作用には、骨粗しょう症とそれによる骨折、高脂血症 糖尿病、消化性潰瘍、白内障、緑内障、感染症、副腎不全、精神障害、高血圧、月経異常、その他 ( 中心性肥満、満月様顔貌、皮膚線条、にきび、多毛 ) などがあります。 
抗リウマチ薬が効いてきたら、徐々に減量していく事も必要なのです。
非ステロイド系抗炎症薬非ステロイド系抗炎症薬 ( NSAID ) は、関節の痛みや腫れを減らすために用いられますが、関節が変形する事は防止できません。 
副作用で最も問題になるのは消化性潰瘍 ( 胃潰瘍や十二指腸潰瘍 )です。 NSAID を内服するにあたっては、消化性潰瘍の他に腎機能、電解質や血圧、心不全に与える影響、アスピリン喘息の悪化、皮疹の出現などにも注意が必要です。
生物学的製剤関節リウマチの活動性を抑え、寛解状態 ( 症状がなくなってしまった状態 ) に導きうる薬剤であり、現在では関節リウマチ治療の中心的薬剤になりました。 
いろいろな種類があり、使い分けが必要です。 
最近は第一番目に使われる事も多くなったメトトレキサート ( リウマトレックスなど ) では、肝障害、血液障害、胃腸障害、間質性肺炎、感染症 ( ばい菌が入って暴れる事 ) などの副作用が認められる事もあり、定期的に血液検査、尿検査、レントゲン検査などにより、副作用の有無をチェックする必要があります。
生物学的製剤メトトレキサートなどを使用しても関節炎がよくならない場合に、効果が期待される薬剤です。 
点滴や皮下注射というかたちで使われます。 
これらの生物学的製剤は注射時の副作用や、感染症に弱くなるなどの副作用もあり、抗リウマチ剤よりさらにしっかり副作用の有無をチェックする必要があります。