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診療科目・部門

光学医療診療部(内視鏡センター)

ごあいさつ

突然ですが、「これから、人工知能(A.I.)と医療との関係性はどうなるのか?」について、みなさん、興味を持っておられるのではないでしょうか。

 

A.I.と聞いて、私がまず思い起こすのは将棋と囲碁です。ついに人が追い抜かれたと言われている分野です(藤井聡太さんなら、もしかしたら、A.I.に勝ってしまうかもしれませんが)。

 

実は、すでに内視鏡にもA.I.は導入されています。内視鏡中に病変と思われる部位をA.I.が青緑色の枠で囲い、お知らせ音が鳴ります。当然、まだ未完成のシステムなので、病変でない部位を指摘してきたり、病変の部位を指摘できなかったり、はあります。

 

このシステムを使う時(他院でですが)、私がいつも思うのは、まだA.I.なんかに負けていないぞという、いわゆる対抗心ではありません。「後ろから見守ってくれて、助かる」という、むしろ安心感です。

 

つまり、何が言いたいのかと言いますと、内視鏡(もっと広義に、医療)では、A.I.は、人の敵対者ではなく協力者である、ということです。そして、協力者ではありますが支配者でもありません。
 

巷では、今後A.I.が発達して人による医療は不要になる、とも言われています。

ですが、負け惜しみではなく、その時代は、少なくとも我々が生きている間は、やってこないと思います。

 

古く俗っぽい例えで恐縮ですが、例えるならば、機動戦士ガンダムのモビルスーツを使いこなしているアムロレイのようなイメージでしょうか。シャア(病気)を、モビルスーツ(医療機器)を駆使して、退治する(治癒させる)ことが、目的なわけです。

 

当院では、2022年7月から、最新型の富士フィルム社製の内視鏡(ELUXEO7000システム)を、導入しています。私にとっては、自分の技能に、ピッタリと適合した最高のモビルスーツです(ちなみに、当院では、A.I.はまだ試験段階と判断し、導入しておりません)。

進化した内容は、①画像の高品質化 ②手技の精密化 ③安全性の向上 ④快適性の向上 ⑤新機能機器の導入です。そして、①〜⑤は、それぞれに影響しあって、相乗効果を発揮しています。

 

では、これから当科での診療内容について、具体的にお話していきたいと思います。

検査・治療の流れ

1.診察

原則的に、一般外来(初診・再診)、救急外来などで、皆様の全身状態などのチェックを行います。

2.検査のご説明

例えば、大腸内視鏡ならば、前日の食事の注意点や前処置薬の使い方など。特に、リピートしてくださっている方には、以前の下剤に対する反応性や大腸の長さなどを考慮し、その方に、最も合った前処置を、オーダーメードで推奨しています。

3.検査当日

当日の皆様の体調のチェックを行います。

4.麻酔

当院では基本的に、ほぼ全員の方に、半覚醒麻酔(PSA)にて、検査や治療を受けていただきます。ただし、麻酔後は車の運転などは、皆様の安全のためできません。麻酔薬は数種類ありますが、その方に合った麻酔薬・麻酔量を、ご希望もお聞きして、可能な限りオーダーメードで選択するようにしています。

5.検査

必要最小限の時間で、かつ見逃しなく、施行します。

また、すべての内視鏡施行時は、いっさい空気は使用せず、二酸化炭素を使用しています。
理由は、二酸化炭素が、空気の数十倍、拡散能力が高い(つまり、体内に吸収されやすく、体外に排出されやすい)からです。
二酸化炭素は主に呼気として排出されますので、検査中や検査後に、腹部の張り感や排ガス(おなら)などの不快感は、ほとんどありません。

6.検査後

皆様の状態(呼吸状態や血圧など)を、しっかり観察しつつ、一定時間休んでいただきます。

7.帰宅後

体調不良などがもしあれば、すぐに当科にご連絡していただくようにご説明し、その都度対応しています。

当院での検査・治療内容

①通常の、上部消化管内視鏡(いわゆる、胃カメラ)

 

② 大腸内視鏡(いわゆる、大腸カメラ);奥までの挿入までは、二酸化炭素も使用せず、水のみを使用。挿入時間は、個人差はありますが、平均して約5分間。

 

③ 内視鏡的ポリープ粘膜切除術(EMR);大腸の場合は、主に、日帰り。胃や食道や十二指腸の場合は、原則、1〜3泊の入院。

 

④内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD);胃,大腸,食道など。約5〜7日間の入院。

 

⑤超音波内視鏡(EUS);約30分間。日帰り。ただし、穿刺吸引細胞・組織診の場合、1〜3泊の入院。

 

⑥ 内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP);総胆管結石,胆管腫瘍の疑いの場合など、特殊検査。約2〜3日間の入院。

 

⑦ 上記⑥を応用した内視鏡的手術;内視鏡的ファーター乳頭括約筋切開術(EST),内視鏡的胆道ステント挿入術(ERBD)など。約7〜10日間の入院。

 

⑧ 小腸ダブルバルーン内視鏡;基本的に、小腸には病変はまれですので、滅多に施行しない特殊検査です。しかし、消化管出血があり、上部消化管内視鏡でも大腸内視鏡でも原因不明の場合は、施行することがあります。または、上記⑥⑦が、手術後の胃・十二指腸である場合などです。

診療理念

「これなら、また受けてもいいかな」と感じていただけることを目標に、かつそれを信念に、スタッフ一同、心を一つにして、患者様お一人お一人と接しています。
 

皆様、今後とも末長く何卒よろしくお願い申し上げます。

内視鏡センター(光学医療診療部)
髙田義雪

ようこそ!合志病院 消化器内視鏡センターへ!

「胃カメラってしんどいんでしょ?いややなあ・・・・。」

「大腸検査って痛いんじゃないの?隣の奥さん、痛くって途中でやめてもらったって。」

「たくさん下剤飲むの、いややなあ・・・。」

などなど、「内視鏡検査」は苦痛を伴うものというイメージがあります。

 

内視鏡検査は患者さんの協力なしには、いい検査ができません。

そのため、検査に対する不安や疑問、前処置についての不安や苦痛、お薬(鎮静・鎮痛剤)を使うことで起こる異常の早期発見、早期対応により、安全で、より安楽な検査が提供できるよう、医師を含めた「内視鏡チーム」として皆様の健康を維持増進していきたいと思っています。

看護師兼内視鏡技師
村上 知佳

医師紹介

氏名髙田 義雪 ( たかだ よしゆき )
診療科役職消化器科 医長 内視鏡センター長
所属学会日本内科学会 
日本消化器病学会 
日本消化器内視鏡学会 
日本救急医学会 
日本プライマリ・ケア連合学会 
日本超音波医学会 
日本膵臓学会
氏名堀 高明 ( ほり たかあき )
診療科役職外科 副院長
専門分野消化器外科
認定資格日本外科学会専門医 
日本消化器外科学会認定医 
日本消化器病学会専門医 
日本医師会認定産業医 
日本消化器内視鏡学会専門医 
臨床研修指導医 
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医 
日本消化器病学会指導医 
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
所属学会日本外科学会 
日本消化器外科学会 
日本消化器病学会 
日本胸部外科学会 
日本内視鏡外科学会 
日本消化器内視鏡外科学会 
日本胃癌学会 
日本食道学会 
日本大腸肛門病学会 
日本臨床外科学会 
日本癌治療学会 
日本外科系連合学会

消化器内視鏡の週間日程

 

 月

 火

午前 
(9時~12時)
上部消化管 
(胃カメラ)

/

上部消化管 
(胃カメラ)
上部消化管 
(胃カメラ)
上部消化管 
(胃カメラ)
 上部消化管 
(胃カメラ) 
下部消化管 
(大腸)
午後 
(13時~17時)
 

/

下部消化管 
(大腸) 
特殊検査
下部消化管 
(大腸) 
特殊検査
下部消化管 
(大腸) 
特殊検査
(緊急内視鏡)